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自慢できるコトバの語源 東京都八王子市の地名の由来は「8人の王子様がいたから?」は事実

東京都八王子市の地名の由来は「8人の王子様がいたから?」は事実:2ページ目

明治時代、日本神話の神々に

しかし、明治時代に入って神社から仏教色を排除する廃仏毀釈(はいぶつきしゃく。神仏分離)が行われるようになると、牛頭天王は元から習合(混同視)されていた日本神話の英雄・須佐之男(スサノオ)命、頗梨采女はその后神・櫛名田比売(クシナダヒメ)命に代えられます。

また、王子たちはスサノオが姉・天照大御神(アマテラスオオミカミ)との誓約(うけひ)に際して産み出した八柱の神々に代えられました。

一、天忍穂耳(アメノオシホミミ)命
一、天之菩卑能(アメノホヒ)命
一、天津日子根(アマツヒコネ)命
一、活津日子根(イクツヒコネ)命
一、熊野久須毘(クマノクスビ)命
一、多紀理毘売(タキリビメ)命
一、市寸島比売(イチキシマヒメ)命
一、多岐都比売(タギツヒメ)命

彼らは皇室の祖である天照大御神が産み出した、また彼女の持ち物から産み出された神々であるため、これも八王子(皇子)には違いないと考えられたのでしょう(例外もあって、単に八柱の神様を祀る八王子神社もあるようです)。

終わりに

八王子市の地名まとめ

一、牛頭天王夫妻と、その子供(王子)たち8柱が祀られている八王子神社に由来
一、明治時代、廃仏毀釈によって牛頭天王⇒須佐之男命はじめ日本神話の神々に代えられた

以上、東京都八王子市の地名について、その由来について調べてみました。王子様には違いなくても、人間ではなかったのですね。

八王子神社の境内は戦国時代、名将・北条氏照(ほうじょう うじてる)によって築かれた八王子城址でもありますから、神社ファンのみならず、歴史ファンにとっても魅力的なスポットとなっていますから、機会が得られたら是非とも参拝したいものです。

※参考文献:
桜井徳太郎 編『民間信仰辞典』東京堂出版、1980年11月
川村湊『牛頭天王と蘇民将来伝説 消された異神たち』作品社、2007年8月

 

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