異性装にフォーカス!江戸時代の女装・男装文化を浮世絵を通して探る展覧会「江戸の女装と男装」
昨年、浮世絵専門の美術館「太田記念美術館」の公式Twitterでつぶやかれていた、2018年3月開催の展覧会「江戸の女装と男装」。Japaaanでも速報でお伝えしましたが、本展の詳細情報が公開されましたよ!
3月2日(金)から太田記念美術館で開催される展覧会「江戸の女装と男装」では、異性装をキーワードに浮世絵を通して、江戸時代の文化や風俗に迫る内容になっており、展示される浮世絵作品は異性装をテーマにしたものがメインとなります。
日本の伝統文化において異性装といえば浮世絵の女形を思い浮かべる人も多いでしょう。浮世絵には歌舞伎役者の姿を描いた「役者絵」や歌舞伎の舞台のワンシーンを描いたものが数多く作られました。その中でもちろん女形の名優も数多く登場します。歌舞伎の始まりと言われている出雲の阿国の舞台では、女性が男装をしたりもあったそうです。
江戸時代の遊郭である吉原では「俄(にわか)」というお祭りが8月になると行われ、その祭礼の中では男装した芸者たちが獅子舞や俄狂言(にわかきょうげん)などを演じていたんだとか。有名な山王祭や神田祭などでも同じようなことが行われていたそう。
こういった、江戸時代に存在した庶民文化のなかの男装・女装を、浮世絵作品を通して紹介されます。 さらに、ヤマトタケルが女装して熊襲を退治した話や、牛若丸が五條橋で女装の稚児として弁慶と戦うという話などがあるように、物語に登場する異性装の人物たちも浮世絵をとおして紹介されます。
江戸時代の異性装の文化にフォーカスした浮世絵展というのはなかなかないので、江戸文化、浮世絵文化をより深く知れる機会になりそうですね。 展覧会「江戸の女装と男装」は2018年3月2日(金)〜3月25日(日)まで、太田記念美術館で開催されます。