
世界初の画期的な試み!江戸時代、鬼平・長谷川平蔵は犯罪者の更生施設「人足寄場」も設立していた!【前編】:2ページ目
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職業訓練と生活指導
寄場内では、無宿に手に職を付けさせるため、大工や建具・塗物・紙すきなど22職種の訓練が行われました。
また寄場外では、川ざらい・材木運搬・船頭・外使い・野菜づくりなどの7職種の訓練を実施。
さらに、市民道徳を説く心学者の講義を受けさせるなど、生活指導も行っています。
収容期間が満了すると、江戸での商売を希望する者には土地や店舗が与えられました。また農民になる者には耕作地が、さらに大工になる者には道具が支給されています。
ただし、収容された無宿はガラが悪かったので、寄場の内外でのトラブルも絶えなかったそうです。
ここまで人足寄場の設立背景とその運営の概要について説明しました。一方で、平蔵が直面した資金面での苦労や、具体的な運営方法についても【後編】で説明します。
参考資料:縄田一男・菅野俊輔監修『鬼平と梅安が見た江戸の闇社会』2023年、宝島社新書
画像:photoAC,Wikipedia
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