男好きの平賀源内を蕩かせた吉原の魅力とは…【大河べらぼう】1月12日放送の振り返り解説:3ページ目
平賀源内の名前について
蔦重に「平賀源内を知らないか」と尋ねられ、ちょっとからかいたくなった源内先生。
貧家銭内(ひんか ぜにない)というペンネームを思いつき、別人を演じていました。
平賀源内として知られる彼にはいくつも名前があり、それぞれ使いこなしていたようです。
ここではその一覧を紹介しましょう。
- 平賀源内(ひらが げんない)
※源内は通称。男性が元服するとつける名前で、通常はこの名を使いました。 - 平賀元内(読み同じ)
※宝暦10年(1760年)以降、主君にはばかって改名(漢字を変更)しています。 - 平賀国倫(くにとも)
※こちらは諱(いみな)。現代でいう下の名前で、忌名とも書くように平時は使いません。 - 平賀国棟(くにむね)
※こちらも諱。文献によってはこちらの名前も使われています。 - 平賀士彝(しい)
※これは字(あざな)と言って、中国大陸の慣習に基づく成人男性の通称です。また子彝(読み同じ)とも書きました。 - 鳩渓(きゅうけい)
※これは讃岐国志度(香川県大川郡志度町)の地名(はとだに)からとった雅号です。 - 李山(りざん)
※俳句を詠む時は、こちらの俳号を用いました。 - 風来山人(ふうらいさんじん)
- 悟道軒(ごどうけん)
- 天竺浪人(てんじくろうにん)
※これらは戯作者としてのペンネームです。 - 福内鬼外(ふくうち きがい)
浄瑠璃を書く時は、こちらの筆名を用いています。
劇中で吉原細見「嗚呼御江戸」の序を書く時も、この福内鬼外でした。
ちなみに劇中で偽名として用いていた貧家銭内(ひんか ぜにない)とは、著作『放屁論後編』の登場人物です。