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銘酒「北の勝」酒蔵の創業者!日本で初めてカニ缶の製造に成功した男・碓氷勝三郎の生涯【その2】

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勝三郎は研究を繰り返し、創意工夫を重ね、1899(明治32)年、強度のアルカリ性の酸化により黒変し、腐敗することを知り、海老の肉を硫酸紙で包むことで問題を解決し、とうとう海老の缶詰が完成しました。

1900(明治33)年、フランスのパリの万国博覧会に海老・鮭・鱒の水煮缶詰と、大鮃デンブ缶詰を出品して銅賞を受け、好評を博しました。

そしてこの経験が、蟹缶詰の成功に繋がっていくのです。

当時、古釜布(ふるかまっぷ)は、蟹の収穫は多かったものの、その加工を行うものはなく、仮に加工できたとしても、干した形で出荷されていたため、味が落ち、購入する人が少ない状態でした。

ところが、勝三郎は、蟹の肉質の風味が良いことから、これを食用として売れることを確信し、硫酸紙を用い、海老缶詰の製法を応用する形で、蟹の缶詰の製品化に成功しました。しかも、蟹缶詰は、欧米人の好みにも合って、海外にも輸出され、特にアメリカへの輸出の主要品となりました。

1910(明治43)年、アラスカの太平洋博覧会では大賞を受け、勝三郎は事業の拡大を行いました。

次回【その3】に続きます

参考

  • 『与板町史』通史編 下巻(1999 与板町)
  • 『与板町史』資料編 下巻(1993 与板町)
  • 橘文七 編『北海道史人名辞典』(1957 北海道文化資料保存協会.)
  • 北海道総務部行政資料室編『開拓の群像』下(1969)
  • 寺島柾史『根室郷土史』岩崎書店 (1951 岩崎書店)
 

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