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大河ドラマ「どうする家康」史実をもとにライター角田晶生が振り返る 「どうする家康」まさかのレズビアン宣言!お葉の告白に家康は…第10回「側室をどうする!」振り返り

「どうする家康」まさかのレズビアン宣言!お葉の告白に家康は…第10回「側室をどうする!」振り返り:2ページ目

駿河国へ向けられる武田信玄の野望

「……今川氏真の家臣、ことごとく調略せい」

越後の上杉との抗争に見切りをつけた武田信玄(演:阿部寛)は、いよいよ駿河の今川氏真(演:溝端淳平)攻略に乗り出します。名産の甲州金を惜しげもなくばらまく姿は、さすがの貫録ですね。

「「「はっ!」」」

山県昌景(演:橋本さとし)と望月千代(演:古川琴音)、そして今回初登場の穴山信君(演:田辺誠一)……武田の重臣ってこれしかおらんのかい(内一名=千代は実在すら怪しい)!とツッコミを入れたくなったのは、きっと筆者だけでないでしょう。

※もちろん各地の守備や諸任務に当たっているのでしょうが、どうせフィクションなのだから(何なら故人も含め)武田二十四将がずらり勢ぞろい!くらいの迫力が欲しいところですね。

それはそうと、今川の家臣を次々と調略していった武田信玄。『名将言行録』にこんなエピソードがあったので、ざっくり紹介します。

信玄は今川家臣たちに好条件で内通を呼びかけ、我も我もと引き抜きます。果たして氏真を追放した信玄の元へ、今川家臣たちが約束の恩賞を求めたところ、信玄はこれを一蹴して曰く。

「欲に目がくらんで主君を裏切るようなクズに用はない。そなたらにやる恩賞があるなら、哀れな甥っ子(=氏真)に恵んでやるわい(要約)」

と、なかなかのゲスっぷりを発揮。裏切った者たちを片っ端から粛清したというのです。いかに戦国乱世と言えども裏切りが肯定された訳ではなく、むしろ乱世だからこそ、信義をまっとうする忠臣が重んじられたのでした。

「友を欺くは非道なれど、敵を欺くは武略なり」敵から提示された恩賞など、罠に決まっておろうが……そんな声が聞こえてくるようです。

なお『名将言行録』の史料的評価(≒史実性)はあまり高くないものの、「信玄(あるいは他の登場人物)ならこの位のことはやっただろうなorやりかねないな」という参考にはなるでしょう。

3ページ目 飯尾連龍の暗殺について

 

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