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駿河国へ向けられる武田信玄の野望
「……今川氏真の家臣、ことごとく調略せい」
越後の上杉との抗争に見切りをつけた武田信玄(演:阿部寛)は、いよいよ駿河の今川氏真(演:溝端淳平)攻略に乗り出します。名産の甲州金を惜しげもなくばらまく姿は、さすがの貫録ですね。
「「「はっ!」」」
山県昌景(演:橋本さとし)と望月千代(演:古川琴音)、そして今回初登場の穴山信君(演:田辺誠一)……武田の重臣ってこれしかおらんのかい(内一名=千代は実在すら怪しい)!とツッコミを入れたくなったのは、きっと筆者だけでないでしょう。
※もちろん各地の守備や諸任務に当たっているのでしょうが、どうせフィクションなのだから(何なら故人も含め)武田二十四将がずらり勢ぞろい!くらいの迫力が欲しいところですね。
それはそうと、今川の家臣を次々と調略していった武田信玄。『名将言行録』にこんなエピソードがあったので、ざっくり紹介します。
信玄は今川家臣たちに好条件で内通を呼びかけ、我も我もと引き抜きます。果たして氏真を追放した信玄の元へ、今川家臣たちが約束の恩賞を求めたところ、信玄はこれを一蹴して曰く。
「欲に目がくらんで主君を裏切るようなクズに用はない。そなたらにやる恩賞があるなら、哀れな甥っ子(=氏真)に恵んでやるわい(要約)」
と、なかなかのゲスっぷりを発揮。裏切った者たちを片っ端から粛清したというのです。いかに戦国乱世と言えども裏切りが肯定された訳ではなく、むしろ乱世だからこそ、信義をまっとうする忠臣が重んじられたのでした。
「友を欺くは非道なれど、敵を欺くは武略なり」敵から提示された恩賞など、罠に決まっておろうが……そんな声が聞こえてくるようです。
なお『名将言行録』の史料的評価(≒史実性)はあまり高くないものの、「信玄(あるいは他の登場人物)ならこの位のことはやっただろうなorやりかねないな」という参考にはなるでしょう。
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