『豊臣兄弟!』もう誰にも従わない!家康の決断に視聴者胸アツ、小鳥事件に賛否ほか…第34回を考察:3ページ目
視聴者の胸を打った津川雄光の最期
どんどん険悪となっていく信雄と秀吉の関係を憂慮して、池田恒興(堀井新太)や蒲生氏郷(がもう うじさと)らが、三井寺で会談の場を設けました。
何とか話し合いを通じて和解してもらいたい……しかしそんな思いもむなしく、秀吉は信雄を徹底的に批判します。
「私は恩義に報いようと忠義を尽くしているのに、あなたが私を亡き者にせんと企んでいる」と決めつけ、信雄がいくら否定しても「あなたの本心を夢で見たから知っているのだ」と言い張るばかりで聞く耳もちません。
その陰では津川雄光(早瀬栄之丞)らの調略を図ります。しかし彼らはこれになびかなかったため、秀吉は「すでに雄光らが羽柴陣営と内通した」とデマを流し、激怒した信雄は彼らを粛清してしまいました。
劇中では家康が信雄に「覚悟を決めろ」とばかり粛清させていますが、実際は秀吉の調略に陥った信雄が積極的に殺しているようです。
ちなみに今回限りの登場ながら、わずかな時間で「雄光は信雄に心から忠義を誓っているんだな」と感じさせるよい演技でした(個人の感想です)。
【豊臣兄弟!】秀吉の卑劣な罠で織田信雄に粛清され…悲劇の忠臣・津川雄光のあまりに無念な最期
ちょっと言わせて今川親子【小鳥事件】
今川氏真にいじめられていた竹千代(家康)を慰めるため、今川義元が小鳥をプレゼントしたかと思いきや、情が湧いたところで殺させるという鬼畜展開。
別に現場を見ていたわけではありませんし、今後史料が発見されるかもしれませんが、一視聴者・歴史ファンとして言わせていただきたい。
「もしこんなことをされていたら、家康は駿府の地を終生愛したはずがない」
「もしこんな仕打ちを受けていたら、家康は今川滅亡後の氏真を保護したはずがない」
逃がしてしまった小鳥を火縄銃の一発で仕留める氏真の神がかった腕前とか、そもそも銃弾が命中したら小鳥まるごと木っ端みじんのはずとか、そういうことはどうでもいいです。
視聴者の感情を揺さぶりたい、エモさを演出したいというだけで、実在人物の名誉を不当に貶めるのはいかがなものでしょうか。
史料がない部分を仮説で創作するのは、物語を描く上で大切なことだと思います。しかしそれは、誰かを不当に貶めなければできないものでしょうか。
本作ではこれまで何人も、そのような扱いをされてきた人物(佐久間盛重・中川清秀など)がいますが、これが最後となることを願ってやみません。



