藤原道長の愛娘・彰子いよいよ入内!?国守の理想と現実ほか…大河ドラマ「光る君へ」6月23日放送振り返り:2ページ目
長徳4年(998年)に発生した災害とは
道長「地震か、疫病か、火事か、日食か、嵐か、はたまた大水か」
安倍晴明「それらすべてにございます」
わざとらしく新年を寿(ことほ)ぐ安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)。実は大凶で、あらゆる災害に見舞われる1年でした。
果たして長徳4年(998年)にどんな災害が起きたのか、見てみましょう。
3月28日 上京(かみぎょう)で大火事。四町が焼亡。
4月10日 神祇官斎院が焼亡。
6~7月 赤斑瘡(あかもがさ。麻疹)が流行して死者多数。
7月 稲目瘡(いなめがさ。赤疱瘡)が流行。
7月1日 一条天皇が疫病退散のため大赦を行う。
7月16日 藤原行成が疫病に感染。一条天皇の周囲に広がる。
閏7月10日 鴨川の水が京都に流れ込んで被害甚大。
8月20日 台風により朝廷の官庁が多数倒壊。
9月1日 大雨により鴨川の一条堤が決壊して大洪水。
冬 米価が高騰し、京都じゅうで火災が頻発。
火事に疫病、嵐に洪水。まさに災害のオンパレードでした。
劇中では割愛されていましたが、藤原行成(渡辺大知)はじめ朝廷でも疫病に感染する者が多く、気が気ではなかったことでしょう。
あまりにも深刻な事態に、一条天皇は翌長徳5年(999年)1月13日に「長保」へと改元したのでした。