なぜ?教科書ではもう享保・寛政・天保の改革を「三大改革」とは教えていない!見方が変わった江戸の政治史:3ページ目
学習内容も変わった
こうした内容を踏まえて、教科書における「三大改革」の単元配列も大きく変わりました。
かつては、「三大改革」として享保・寛政・天保の改革は「幕府政治の改革」という単元内で同時に説明していたものです。
しかし現在では、
幕府政治の改革……享保の改革・寛政の改革
ゆらぐ幕府の支配……天保の改革・諸藩の改革
というように、分割して説明されるようになったのです。
改革が必ずしも良いこととは限らないという考え方や、「江戸」に限定しない日本全域における統治体制の変革期という視点が入り込んできたことによって、歴史に対する解像度は格段に上がりました。それにあわせて、教科書の内容もまた革新されているのです。
参考資料:浮世博史『古代・中世・近世・近代これまでの常識が覆る!日本史の新事実70』2022年、世界文化社