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朝ドラ「らんまん」で田中哲司演じる徳永助教授のモデル!日本植物学の発展に尽力した松村任三の生涯①

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四書五経を暗記した神童、藩主の前で素読を行う

任三は幼少期から頭脳明晰な少年として知られていました。

わずか数え年3歳の頃から漢学を学び、わずか9歳にして藩校・就将館に入学して勉学や武術に励みます。

特に任三が力を入れたのが、儒学でした。

儒学は江戸時代、官学に位置付けられた学問です。儒学に通じているかどうかが出世の分かれ道となりました。

当時の江戸には、儒学の総本山として昌平坂学問所が設置。のちに東京大学の源流の一つとなるなど、人材教育の主軸とされていました。

儒学を学ぶ者たちが特に読んだのが、四書五経という経典です。

四書は『論語』『大学』『中庸』『孟子』の四つ。

五経は『易経』『書経』『詩経』『礼記』『春秋』の五つの経典を指します。

任三は四書五経を暗唱するなど、幼くして確かな学識を身につけていました。

文久元(1861)年、任三は水戸藩主・徳川慶篤の前で四書五経の素読を行うことを許されました。わずか数え年6歳という若さでのことです。

任三にとって、すでに将来は約束された状況でした。

長男ですから、家老職を継承することは確実であり、水戸藩主の覚えもめでたい…絵に描いたようなエリート街道を歩むはずでした。

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