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大河ドラマ「どうする家康」史実をもとにライター角田晶生が振り返る 「どうする家康」何やかんやで金ヶ崎。家康を狙う女装美少年の刃…第15回放送「姉川でどうする!」振り返り

「どうする家康」何やかんやで金ヶ崎。家康を狙う女装美少年の刃…第15回放送「姉川でどうする!」振り返り

どうだった?井伊虎松(井伊直政)と家康の出逢い

……三年二月頃御鷹がりの道にてて。姿貌いやしからず只者ならざる面ざしの小童を御覧ぜらる。これは遠州井伊谷の城主肥後守直親とて今川が旗本なりしが。氏真奸臣の讒を信じ直親非命に死しければ。この兒三州に漂白し松下源太郎といふものゝ子となりてあるよし聞召。直にめしてあつくはごくませられける。後次第に寵任ありしが井伊兵部少輔直政とて。国初佐命の功臣第一とよばれしはこの人なりき……

※『東照宮御實紀』天正三年「天正三年井伊直政始仕家康」

大河ドラマでは襲いかかってきた井伊虎松ですが、文献では少し違うようです。

そもそも出会ったのは天正3年(1575年)2月頃ですから、大河ドラマでは5年ほど早い設定となっています。

ちなみに虎松は永禄4年(1561年)生まれなので、劇中ではまだ10歳(満9歳)。小学校4年生ですね。

父親の井伊直親(いい なおちか)は今川氏真によって粛清され、松下源太郎(まつした げんたろう)の養子として大切に保護されていたのでした。

卑しからず、ただ者ならざる容姿が気に入られ、家康の直臣に取り立てられたということです。

劇中では初対面の印象最悪ですが、だからこそ打ち解けた後のギャップに期待しましょう。

第16回放送「信玄を怒らせるな」

 

さて、浅井とのゴタゴタは何やかんやで片づけた(というより信長への義理は果たした)家康。今度は新たに切り取った遠江の経営に乗り出します。

武田信玄の調略もあって反抗心むき出しの領民たちをいかに手懐けるか、そして遠からず迫っている武田との対決。

これからも何やかんやあることでしょうが、果たして「我らが神の君」がどのように乗り越えるのか。

来週も、目が離せませんね!

※参考文献:

  • 『NHK大河ドラマ・ガイド どうする家康 前編』NHK出版、2023年1月
  • 『徳川実紀 第壹編』国立国会図書館デジタルコレクション
  • 『遠江国風土記伝』国立国会図書館デジタルコレクション
  • 小和田哲男『詳細図説家康記』新人物往来社、2010年3月
  • 谷口克広『信長軍の司令官』中公新書、2005年1月
  • 二木謙一『徳川家康』ちくま新書、1998年1月
 

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