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大河ドラマ「どうする家康」史実をもとにライター角田晶生が振り返る 「どうする家康」織田・徳川の同盟、藤吉郎の尻、氏真のゲスっぷり…第4回放送「清州でどうする!」振り返り

「どうする家康」織田・徳川の同盟、藤吉郎の尻、氏真のゲスっぷり…第4回放送「清州でどうする!」振り返り

あなたなら蹴飛ばす?藤吉郎の尻

「さぁ、どうぞ!」

家中のみんなから尻を蹴飛ばされて「ありがとうごぜぇやす!」と卑屈に笑う木下藤吉郎(演:ムロツヨシ)。後の豊臣秀吉ですが、その目は笑っていません。

あれはきっと誰が何回蹴飛ばしたかしっかり覚えていて、後日必ず復讐するタイプです。実際に蹴飛ばした柴田勝家(演:吉原光男)は、早くも死亡フラグを立てていました(勝家は後に秀吉の手で滅ぼされます)。

もし元康たちも蹴飛ばしていたら、きっと滅ぼされていたことでしょう。そういう(秀吉が天下を獲るという)お約束をみんなが知っているからこそ、恐ろしさが引き立つ演出ですね。

しかし……物語としては興味深いし、演技も絶妙でしたが、見た瞬間「これ、子供が見たら絶対マネするよね?」と嫌悪感を抱きました。

もしこれが筆者の子供時代なら、さっそく月曜日にも被害を受けていたことでしょう。絶対やるでしょ猿ごっこ。「ホラ、笑って『ありがとうごぜぇやす』って言えよ!」かつて意地悪していた同級生たちの顔が目に浮かぶようです。

皆さんの楽しい気分に水を差したくないのですが、野暮を承知で言わせて下さい。こういう人の尻を蹴飛ばすような「いじめ」って面白いですか?

面白いよ!と心から思われるなら、これ以上言うことはありません。ただ、元康には「こんなのおかしい!」というメッセージを発して欲しかったと思います。

立場上、柴田勝家に抗議しろとまでは言いませんが、藤吉郎に対してフォローの一つもできなかったのでしょうか。

ともあれ、これが後に伏線となって「そなた(家康)はわしの尻を蹴らなんだから、悪いようにはせぬ」などと恩情をほどこす展開が予想されます。

4ページ目 嫌がる瀬名を無理やり……氏真ゲスっぷりは本当か

 

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