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戦国大名・伊達政宗が説いた「料理心」が深い!ただ一皿に心を込めることこそ真のご馳走

戦国大名・伊達政宗が説いた「料理心」が深い!ただ一皿に心を込めることこそ真のご馳走

ただ一皿に、心を込める

さて、戦国乱世が過ぎ去ると、天下人・豊臣秀吉(とよとみ ひでよし)は全国の諸大名を集めてお料理サークルのようなことを始めました。

それぞれ手料理を作って持ち寄り、みんなで食べるというものですが、あの秀吉のことですから、これが単なる趣味ではなく、人事考査の一環であることは言うまでもありません。

「いや、それがしは……」

これまで厨房に入ったことも、包丁を持ったこともないような大名が少なくなかった中で、政宗は持ち前の料理好きを発揮して秀吉や諸大名らを感心させました。

「客人を接待する一番は、心のこもった料理を出すことである。皿数の多さは問題ではない。また名物や珍味よりも、たとえ一品でも、自分が料理したものを盛るならば、それが一番のご馳走である」

※『政宗公名語集』

カネにモノを言わせて天下四海の名物珍味を取り揃えるよりも、ただ一皿に心を込めることこそ、真のご馳走(相手をもてなすため、方々へ馳せ、走ること)に外ならない。そんな政宗の名言に多くの者が感銘を受け、現代に伝えられています。

終わりに

以上、政宗の料理好きエピソードを紹介してきましたが、人の上に立つ者は、仲間や部下の食べ物にまで気を配り、心をかける姿勢が大切です。

何かと気ぜわしく、食べることなど生活の基本がおろそかにされがちな現代にこそ、政宗の言う「料理心」を見直す必要があるのかも知れませんね。

※参考文献:
一個人編集部『戦国武将の知略と生き様』KKベストセラーズ、2014年4月
キッズトリビア倶楽部 編『1話3分「カッコいい」を考える こども戦国武将譚』えほんの杜、2020年12月

 

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