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歌舞伎役者が宙を飛ぶ!実は江戸時代から行われていた歌舞伎の「宙乗り」とは?

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こうした宙乗りや、衣装の早替えなどのお客さんが「あっ」と驚く華やかな演出を総称して、ケレンと呼びます。ケレンは「外連」とも書かれ、歌舞伎にとっては大切な要素の一つ。「歌舞伎は芸術だ」とされた明治期以降は、仕掛けに頼る演出は歌舞伎の本道ではないとする見方が強まり、一時は排斥されたようですが、現在では再び盛んに使われるようになりました。

江戸時代の歌舞伎は芸術というより、庶民が楽しむエンターテイメント。誰も空を飛んだことのなかった時代に、歌舞伎の宙乗りはとても斬新で、観客も熱狂したことでしょう。

現在、歌舞伎界には市川海老蔵さんをはじめ、中村勘九郎・七之助さん兄弟、市川染五郎さんや猿之助さんら当代の花形役者さんたちを中心に、歌舞伎を江戸時代のように「敷居の高くないエンターテイメント」に返り咲かせようというムーブメントが見られます。伝統芸能が身近なものとして楽しめるようになっていくのは、とっても嬉しいものですね。

参考サイト:H05宙乗り(義経千本桜) – もっと知りたい! 歌舞伎の世界

 

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