『ブラッサム』ある悲劇から出家、栄光の直木賞を受賞!宇野千代の恋人だった左良太のモデル・今東光の生涯:3ページ目
中尊寺貫主から国会議員へ!瀬戸内寂聴の師となった破天荒な晩年
昭和35(1960)年には、大阪府貝塚市の水間寺で貫主に就任。昭和40〜41(1965〜1966)年ごろ、には岩手県平泉の中尊寺貫主(ちゅうそんじかんす)に就きました。
貫主は、寺院を代表し、宗教儀礼や寺院運営を統括する僧侶です。
当時、中尊寺では国宝・金色堂の大規模な保存修理が進められていました。
昭和37(1962)年に始まった事業は、昭和43(1968)年に完了。東光は、その最終段階に貫主を務めていました。
文学者で僧侶である東光は、やがて第三の道に歩み始めます。
昭和43(1968)年7月、東光は自由民主党から参議院議員選挙の全国区に立候補。見事に当選を果たしました。昭和49(1974)年まで一期務め、国政にも活動の場を広げたのです。
昭和46(1971)年には僧階の「大僧正」に昇進。昭和48(1973)年11月には、作家・瀬戸内晴美(せとうち・はるみ)の得度に際して師僧となり、「寂聴(じゃくちょう)」の法名を授けています。
東光はその後も仏教の説法や執筆を続けていきました。
昭和52(1977)年9月19日、東光は病没。享年79。
文学の道を極め、僧侶として生き、国政に打って出て、自分自身の道を極めた一生でした。
東光が残した作品や編集活動、僧侶としての歩みからは、大正・昭和期の文学と宗教、そして社会が密接につながっていたことが読み取れます。
東京・本郷の洋食店で宇野千代と出会った一人の文学青年は、やがて昭和という時代の文学、宗教、政治を横断する存在となったのです。
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参考文献・サイト
- 『宇野千代をめぐる男たち』中央公論新社 2026年
- 山口県観光連盟HP
- 「今東光」関西学院HP
- 「直木賞作家・今東光さんと八尾」八尾市HP
- 「今東光と八尾」八尾市図書館HP


