ギュッてしたくなる〜っ!江戸時代の浮世絵・日本画に描かれた可愛すぎ「ゆるキャラ」総まとめ
江戸時代を中心に浮世絵は日本特有のアートとして全盛期を迎え、明治時代まで様々な絵師によってバラエティ豊かな作品が誕生してきました。
残された数々の作品の中でも現代の日本人の心に強く響く浮世絵作品といったら、やはりゆるキャラ系のキャラクターが登場する作品でしょう。その可愛らしい姿から浮世絵・日本画に興味のなかった人までをも魅了する力は素晴らしい。
今回はこれまでにJapaaanで紹介したゆるキャラ系の浮世絵、日本画(江戸時代の作品が中心)を一挙にご紹介します。これまで見逃していた作品もあるかもしれませんので是非チェックしてみてください。何作か新規追加のゆるキャラもご紹介します。
それではどうぞ!
北尾政美「鳥獣略画式」
江戸時代中期の浮世絵師北尾政美。北尾重政に師事したのちに浮世絵師として活動をし、寛政6年には鍬形蕙斎(くわがたけいさい)と称し狩野派 狩野惟信に師事することとなります。
「鳥獣略画式」は葛飾北斎までもが影響されたという、動物や海洋生物、昆虫などがシンプルな線でとっても可愛らしく描かれた絵手本。
ゆるい地獄
地獄にゆるいとかゆるくないとかなんか違うような気もしますが、やっぱりゆるいです。ちょっとした罰ゲーム程度な印象。全然怖くないよ。
ゆるいカブトガニ
左下のカブトガニだけ落書きレベルのクオリティ。他の貝は写実的に描かれているのに。カブトガニというよりも単細胞生物並みの簡易さです。
青山正治「カワラ猫」
作者の青山正治氏(明治26年〜昭和44年)は埼玉県に生まれ、東京美術学校に勤務し、日本画を学んだ後、木版画に専念。
さらさらっと描いた雰囲気なのに、この瓦感すごい。
出典:Aoyama, Masaharu: Cat on Tile Roof - カワラ猫 - Ohmi Gallery - 浮世絵検索
歌川国芳「金魚づくし 酒のざしき」
歌川国芳のユーモアセンスが溢れた「金魚づくし」シリーズから金魚の酒盛りの様子。金魚づくしはどれもこれもゆるくてカワイイ。
円山応挙 朝顔狗子図杉戸
鼻を突き合わせる天狗
月岡芳年 「芳年略画 天狗之世界」。
簡略化された線で描かれた「芳年略画」。歴史的にも有名な物語の場面を中心に、芳年ならではのユーモアなタッチでシンプルに描かれた作品です。
ほおずき擬人化
おちょこと急須がお座敷遊び
虎子石
石に虎の足と尻尾が生えちゃった。これは腰抜かしますね。でもなんか可愛い、撫でてみたくなります。なんなのこの可愛らしさは。
大でき猫また
歌川国芳「荷宝蔵壁のむだ書」 嘉永元年(1848)頃 個人蔵
中央で手ぬぐいを被って踊る化け猫。このインパクトはすごい。役者の似顔絵をらくがき風に描いた浮世絵です。
可愛すぎるおさるさん
ほわほわ感に溢れたおさるさんがちびおさるを捕らえました。親子かな。ちんまりとした目鼻が本当に可愛らしい。
長沢芦雪 白象黒牛図屏風
長沢芦雪の有名な作品「白象黒牛図屏風」にて。このモフモフ感はネットでも話題になりました。
かわいらしいコウモリ
桜川慈悲成 「七代目市川団十郎の暫」
左上のコウモリ君の可愛らしさと言ったら。七代目團十郎はコウモリが好きで着物の柄にも取り入れていたそうです。
吸血鬼とともに描かれることから、西洋文化では不吉な印象のコウモリですが、アジアでは蝙蝠の「蝠」の漢字が「福」に似ていることから口福の象徴とされていたそうです。
出典:Ichikawa DanjuroVII (Nanadai Ichikawa Danjuro) – Objects - RISD MUSEUM
仙厓義梵 いぬの年祝ふた
おじいさんと犬?お祝いの歌を歌っているところだそうです。遠目に見ると花咲かじいさんと豚みたい。
仙厓 タイトル不明
朝比奈と小人たち
「朝比奈小人嶋遊(あさひなこびとじまあそび)」弘化4年(1847)頃 大判三枚続
小人島を訪れた大力の朝比奈。小人の大名行列を微笑みながら眺めています。
出典:「没後150年 歌川国芳展 KUNIYOSHI Spectacular Ukiyo-e Imagination」|静岡市美術館