【豊臣兄弟!】松永久秀の最期に残された“平蜘蛛”の謎…本物と偽物をめぐる第20回を考察:2ページ目
助命を願う「寄せ集め」の家臣と家族の思いは本物
柴田勝家(山口馬木也)に「寄せ集めの家臣」と罵られた、その若き家臣たちは、嘆願書に署名をするために次々と訪れました。
「わしのほうが秀吉様を案じておる!」と署名の順番を争う、福島正則(松崎優輝)、加藤清正(伊藤絃)、藤堂高虎(佳久創)ら。あれこれと言い訳をする織田の家臣たちと比べると、この「寄せ集め」家臣は、若く建前やしがらみがない分だけ真っ直ぐに秀吉の助命に突き進むのが気持ちがいい。この思いは本物です。
そして、信長が牢にいた秀吉を呼び出し「沙汰を申しつける」といった瞬間、「お待ちくださりませ!」と割って入った小一郎。「遅いわっ」とも汲み取れる表情がよかったです。
『上様に忠誠を誓う起請文』として、秀吉の家臣たちの名前、母・妻・姉・妹など「おなごの名前と血判」が連なった嘆願書を信長の前に広げました。
寧々の義弟・浅野長吉(大地伸永)が「おなごの血判など初めて見ました。大した御覚悟でございます」と感嘆し、寧々は「殿を思う気持ちは男も女も変わりはありませぬ」と答えていました。皆の「殿を思う気持ち」は本物です。
「こんなものでわしの心は動かない」と、うるさそうに1枚は足で退けて見せた信長ですが、それ以上のことはしません。小一郎の行動力と、羽柴の家族たちの思いや覚悟は「本物である」と認めたのでしょう。
「わしの心は動かない……じゃが。この者たちの願いはあるいは天運を呼び寄せたか」という言葉に、その思いが込められているようでした。
