『べらぼう』実は写楽は外国人!?謎の浮世絵師・東洲斎写楽はオランダ人「シャラック」だった説
大河ドラマ『べらぼう』の主人公で版元の蔦屋重三郎は、さまざまな才能ある作家や絵師とともに、新しい文化を生み出してきました。
初期から商売を支えてくれた絵師・北尾重政、ベストセラー作家・北尾政演(山東京伝)、当代一の役者絵師・勝川春章、宝暦の色男で知られる戯作者・平沢常富(朋誠堂喜三二)、挿絵も文章も書ける戯作者・倉橋格(恋川春町)、繊細な描写力で魅了する天才絵師・歌麿……。
現代にも引き継がれる江戸文化の紡ぎ手たちが次々登場して、物語を彩りました。
そして、この時代の浮世絵師といえば「東洲斎写楽」がいます。ドラマでは誰が演じるのか話題になっていましたが、先週の予告では「写楽」は一人の絵師ではなく、蔦重と仲間たちで構成する「チーム写楽」として登場する様子。
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実際の写楽は謎だらけなので、いろいろ推理のしがいがあって面白いものです。そこで、一般的に周知されている事柄はさておき、画風の変化、受け続けたブーイング、意外な清廉さ?、実は「写楽はオランダ人・シャラックだった」説まで、気になる話題を調べてみました。
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写楽の春画はゼロ!禁断のサイドビジネスには手を付けず
「べらぼう」の中で、蔦重が歌麿に「他の絵師も副業で描いている」と春画を勧めるシーンがありました。実際、春画で有名な浮世絵師としては、葛飾北斎、歌川国芳、勝川春章、歌川広重、喜多川歌麿などが挙げられます。
春画は、ただのエロス画ではなく、有名無名の浮世絵師たちが全力投球で制作した立派な浮世絵のジャンル。当時の絵師にとっては人気“裏メニュー”でした。けれども、現在でも春画が見つかっていないのは写楽だけだそうなのです。
なぜ描かなかった?に関しては、活動時間の短かさ、リアリティを追求する画風だったので誇張がある春画は興味がなかった、正体は武家に仕える能役者・斎藤十郎兵衛だったので春画は憚られた……などが挙げられています。
また、興味深いのは、写楽は自分が抱える精神状態の問題を治癒するために、“絵”を描く「自己絵画療法」を行っていたという説も。その悩みは「性的なもの」に関係していたので春画は描かなかったのでは、という話です。
さらに、女性だったので“春画は描きたくなかった”説も。実は、写楽は歌麿の妻(歌麿自身とも)といわれる弟子「喜多川千代女」だったという説もあるようです。



