手洗いをしっかりしよう!Japaaan

江戸時代の吉原遊廓で一夜を共にするといくら?花魁との遊びは今の価値で12万円超!【大河べらぼう】

江戸時代の吉原遊廓で一夜を共にするといくら?花魁との遊びは今の価値で12万円超!【大河べらぼう】

天下御免の色里として栄えた吉原遊廓。そこではピンからキリまで、最大3,000~6,000人とも言われる遊女たちがひしめいていました。

彼女たちと遊ぶためには先立つものが必要となるのですが、果たしてどのくらいかかったのでしょうか。

という訳で、今回は吉原遊女たちと遊ぶ揚代(あげだい。料金)について紹介したいと思います。

※関連記事:

幸せを目前に…吉原遊廓で”無双の花魁”だった「若紫」がたどった悲劇の最期とは?

天下御免の色里として知られる吉原遊廓。全国各地から貧しい女性たちが買い集められ、数多の悲華を咲かせました。今回はそんな遊女の1人である若紫(わかむらさき)を紹介。果たして彼女はどんな女性で、ど…

130人の命を奪った残忍な辻斬り男を愛してしまった、江戸時代の花魁「小紫」の悲恋物語

江戸一の花魁として知られた小紫と130人の命を奪った辻斬り男「平井権八」。今回は、実際に存在した2人の悲恋物語を紹介します。江戸一の花魁花魁である小紫は、和歌が上手な優しい、…

花魁と遊ぶなら12万円以上も?

吉原遊廓の揚代は、おおむね遊女のランクによって価格帯が決まっていました。

言葉で説明するより、一覧表にした方が分かりやすいでしょう。

吉原遊廓の揚代

遊女のランク 揚げ代 現代の貨幣価値
呼出昼三 金1両1分 約125,000円
昼三(昼・夜コース) 金3分 約75,000円
昼三(夜のみコース) 金1分2朱 約37,500円
座敷持(昼・夜コース) 金2分 約50,000円
座敷持(夜のみコース) 金1分 約25,000円
部屋持(昼・夜コース) 金1分 約25,000円
部屋持(夜のみコース) 金2朱 約12,500円
散茶女郎 金1分~金2朱 約25,000~12,500円
梅茶女郎 金1分~金2朱 約25,000~12,500円
端女郎 金1分~金2朱 約25,000~12,500円
留袖新造 金1分~金2朱 約25,000~12,500円

※部屋持までがいわゆる「花魁」。

【江戸の貨幣価値】

1両 10万円=4分=16朱=4,000文
1分 2.5万円=4朱=1,000文
1朱 6,250円=250文
1文 25円

※諸説あり。

基本的に遊女見習いである新造が客をとることはありませんが、留袖新造に関しては容姿や器量に恵まれないことから、早く客をとったと言います。

吉原遊女と遊ぶには、安くても1~2万円、最高ランクの呼出昼三(よびだしちゅうさん)では一晩で12万円以上もかかるのですね。

花魁について

ちなみに吉原遊女の代名詞とも言える花魁(おいらん)は、特定のランクではなく、部屋持(へやもち)以上の遊女を指す言葉でした。

呼出(よびだし)とは「指名で呼び出されるまで奥で待機している」ことから、昼三(ちゅうさん)とは「昼間の揚代が金3分であること」に由来します。

また座敷と部屋の違いは、座敷が2室(客間+自室)以上、部屋は1室(自室のみ)でした。

このような上級遊女を抱えられるのは吉原遊廓の中でも大見世や中見世に限られ、小見世ではなかなか厳しかったようです。

2ページ目 中級~下級遊女たちについて

 

RELATED 関連する記事