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「財閥」のルーツは戦国時代の”御用商人”にあった!彼らはどのように財をなしていったのか?

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商人から豪商へ

戦国時代に話を戻すと、こうした御用商人の中から、戦国時代末期にいわゆる豪商が現れるようになります。

彼らが巨万の富を蓄える手段としたのは海運業でした。

たとえば、博多の豪商の島井宗室は、大友宗麟の御用商人として力をつけた後で海運業に乗り出します。やがて、九州一円の海運業や対外貿易にも手を広げて莫大な富を蓄えていきました。

茶人でもあった宗室は、本能寺の変の前日に織田信長の催した茶会に招かれています。それほど世間でも認められる存在だったのです。

また、大阪・堺の小西家は、一族が早くから日明貿易に参加していました。そこで力をつけて宇喜多直家の御用商人となると瀬戸内海の海運業にも手を広げ、巨万の富を築きあげます。その後、彼らが秀吉の信頼を得て政商として活躍したのはご存じの通りです。

当時の豪商は、このように海運業や貿易で富を蓄えたため、貿易の中心地だった博多や長崎、堺から誕生しているケースがほとんどでした。

参考資料:歴史の謎研究会『舞台裏から歴史を読む雑学で日本全史』2022年、株式会社青春出版社
画像:photoAC,Wikipedia

 

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