登場人物を深掘り!大河ドラマ「光る君へ」1月21日放送の疑問点や重要トピックを振り返り:6ページ目
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劇中、小野小町(おのの こまち)について言及がありました。彼女は天長2年(825年)生~昌泰3年(900年)ごろに生きた人物と言われ、まひろ(紫式部)たちの時代から80~150年以上も昔のことになります。
紫式部も小野小町も平安貴族とくくられがちですが、平安時代の幅広さを感じますね。
また、劇中で道兼と兼家の会話
道兼「頭中将(とうのちゅうじょう)が……」
兼家「……実資か。あいつは味方につけておかねばならんな……」
こういう自然な会話から、実資が頭中将と呼ばれていることを理解させる流れはとてもいいと感じました。
ちなみに、道長は『源氏物語』の主人公・光源氏のモデルと言われており、頭中将はそのライバルとして登場します。
実資は道長と対立することも多かったため、上手く対比させられたのではないでしょうか。
あと、漢字の「偏継ぎ」遊び、面白そうでしたね。冠(かんむり)とか頭(かしら)の部首でやってみるのも楽しいかも知れませんね。
また、散楽の演目は先週と同じでしたね。時代が進んでいないことが分かります。次週はどんな演目になるのか楽しみです。
公任「お前(道長)はどんな女子が好みなんだ?」
これは『源氏物語』第二帖「帚木(ははきぎ)」に出て来る光源氏と悪友たちのエピソード「雨夜の品定め」が元ネタかと思います。
本作ではあっさりでしたが、物語では結構だらだら好き勝手言い連ねるので、読んでみてもいいかも知れません。
第4回放送「五節の舞姫」
互いに身分を偽りながら交流してきたまひろと道長。ついに互いの身分を明かそうとするも、また何かドタバタが起こるようです。
そして円融天皇がついに師貞親王(花山天皇)へ譲位。果たしてあの伝説?の即位式はどのように描かれるのか……モザイクとかかからないでしょうね。
いよいよ王朝文化華やかなりし宮中へ乗り出していくまひろ。果たしてどうなっていくのか、次週も注目しています。
※参考文献:
- 倉本一宏『紫式部と藤原道長』講談社現代新書、2023年9月
- 関幸彦『藤原道長と紫式部 「貴族道」と「女房」の平安王朝』朝日新書、2023年12月