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歴史の陰に岩倉具視あり!?幕末の動乱期に見せた八面六臂の活躍

歴史の陰に岩倉具視あり!?幕末の動乱期に見せた八面六臂の活躍

説得する岩倉具視

岩倉はまた、内藤とは別に京都所司代の酒井忠義にも会って、同じ内容を説明しています。

大した奔走ぶりですが、彼の尽力にも関わらず、幕府と朝廷の溝は深まっていきました。そこで桜田門外の変が起こり、幕府の権威は失墜します。

これをチャンスとみた岩倉は酒井との繋がりを生かして、公武合体派として朝廷と幕府の橋渡しを試みます。孝明天皇の実妹である和宮を、将軍である家持へ降嫁させようと考えたのです。

孝明天皇は、最初は降嫁に反対していました。しかし岩倉の説得を受けて、幕府が条約の引き戻しに取り組むことを条件に同意します。

これに対して幕府側は、実際にはあてもないにも関わらず「7~10年後には条約を破棄して攘夷を実行する」と回答し、最終的に和宮が降嫁する運びとなりました。幕府側も当時はそれだけ追い詰められていたのです。

表立った活躍が少なく、影が薄い印象の岩倉具視ですが、実際には公家の一人として動乱期に暗躍していたことが、こうしたエピソードからも分かります。

参考資料
東洋経済オンライン

 

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