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日本橋、遊郭、長屋…浮世絵で見る、江戸時代を生きる人々のタイムスケジュールはどうなっていた?【午後1時から午後3時頃】
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昼八つ(午後1時から午後3時頃)
江戸っ子名所へ繰り出す
江戸の文化を庶民達が作り出して行った頃、江戸では江戸中の名所旧跡に出かけることが流行しました。
千駄木の団子坂には多くの植木屋が集まっていました。嘉永5年(1852)に団子坂に住む植木屋・楠田宇平次が花屋敷を開き、そこは池を設けた庭園で新名所となりました。その広さは三千坪あったそうで、全てを見るのに半日はかかり大勢の人で賑わったそうです。
上掲の絵はその様子を描いており、花々の下や池のそばまで人が見物を楽しんでいるのがわかります。
絵の上部の、庭園から階段を登った崖の上にある建物は「紫泉亭」という茶亭です。当時としては珍しい三階建で渡り廊下でつながっていたそうです。そしてなんと“、露天風呂”があり景色を堪能することが出来たというから驚きです。
また江戸の人々は庭園などで四季の花を愛でることを好み、自分の身近に好みの鉢植えを置いて楽しんでいました。
江戸の中期頃から巣鴨で植木屋が“菊”で人物やさまざまな動物の形を作り、それを見世物としたことから「観菊」が流行しました。
上掲の絵は、染井の植木屋・今右衛門が、太さ二、三寸余りの一本の台木に、百種もの菊を接ぎ木して咲かせたもので、それぞれの菊に趣のある名をつけ短冊に記して下げたのです。その菊の評判を聞いた人々が集まった様子を描いています。
名所を作っていく側とそれを見物に行く側、その相乗効果で江戸は経済的にも文化的にも急速に栄えていったのです。
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