美しすぎた男装のイケメン女剣士・中沢琴の幕末奮闘記【下・帰郷編】:4ページ目
エピローグ
琴が亡くなったのは昭和二1927年10月12日、88歳の米寿ごろと言われますが、彼女の墓は故郷にあり、今も時おり幕末ファンが参詣するそうです。
ちなみに、琴や貞祇たちが修行に励んだ剣術道場は大正初期、貞祇の子・栄太郎(えいたろう)の代に火災で焼失してしまったそうですが、平成三十2018年4月に子孫の方が琴の墓の新調に合わせて、記念碑を建立されました。
かつて激動の幕末を闘い抜き、明治・大正の世を生きた琴や貞祇たちの遺徳は、今なお偲ばれ続けています。
【完】
※参考文献:
岸大洞ほか『群馬人国記 : 利根・沼田・吾妻の巻』歴史図書社、昭和五十四1979年4月
石村澄江『上州を彩った女たち』群馬出版センター、平成二十六2014年11月
石川林『事件で綴る幕末明治維新史 上巻』朝日新聞名古屋本社編集制作センター、平成十1998年6月
斎藤正一 著/日本歴史学会 編『庄内藩』吉川弘文館、平成七1995年1月