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『風、薫る』今井教授(古川雄大)とトメ(原嶋凛)が語る看護のリアル、最終週が示す「道標」の真意とは

『風、薫る』今井教授(古川雄大)とトメ(原嶋凛)が語る看護のリアル、最終週が示す「道標」の真意とは:4ページ目

「線引きされはみ出した人」にもチャンスを

貪欲に学びたい生徒も、命をかけてまで看護はできない生徒も、生活のため働きたい生徒も、みな看護婦を目指してかまわない……と考える直美。

看護婦に必要なのは、自己犠牲の精神や命懸けの覚悟ではなく、自分を守り患者の看護をする知識とスキル。

けれど、学ぶためには、看護婦規則で「学科や実地試験に合格する」「2年以上の勤務経験を医師に証明してもらう」ことが必要です。

帝都医大病院で“看病婦”の経験があるツヤは、知識や経験があるのに証明書を出してもらえませんでした。

内務省衛生局の役人・柳生藤次(中村倫也)が表現する「線引きされた世界の、線の内側と外側。外側にはみ出す人間もいる」という言葉が、今週、何度か登場しています。

外側にはみ出してしまった女性でもチャンスを掴めるようにしたい……現場にいてミクロで考える直美たちと、「国」というマクロで考えるお役人と「社会の仕組みとの戦い」は続きそうです。

本を書き「未来の看護婦」への『道標』に

実際、大関和は優秀な看護婦の育成だけではなく、女性の地位向上のため娼婦廃止運動や、禁酒、婦人参政権運動などで活動。

鈴木雅も、看護婦の育成のほか、日本最初の女医・荻野吟子らと大日本婦人衛生会を組織し『婦人衛生雑誌』を刊行するなど、衛生の知識教養の普及・啓発にも努めています。

生徒に「患者の変化に気が付く方法」を尋ねられ「言語化が難しい」と悩むりんに、シマケン(佐野晶哉)は、「“守り、破り、離れる”ですね」と「千利休の言葉」を教えます。

「師匠の教えを守り、やがてそれを破って、離れていく時、自分の流儀が生まれる」という意味だと。

これに背中を押されるのでしょう。

りんは、今までの体験をもとに看護の実用書を書くことを決心するようです。

「看護とはなにか?」

今まで、悩んだり・間違えたり・苦しんだり・手応えを感じたり・患者と心が通じ合ったり……さまざまな経験をもとに書いた本は、間違いなく「未来の看護婦」の『道標』になっていくのでしょう。

参考:
女子学院公式HP「特設サイト大関ちかの歩みをたどって」
東京慈恵会医科大学附属病院公式HP
日本大百科全書
上越市HP「大関和」とは
佐藤三吉関係資料 東京大学文書館デジタル・アーカイブ

 

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