『豊臣兄弟!』慶が“女ぎつね”は本当か?裏切った浅井長政の真相ほか…史実をもとに第13回放送解説:3ページ目
信長が義昭に突きつけた五ヶ条とは?
劇中では信長が明智光秀(要潤)に対して、五ヶ条の要求を突きつけていました。
読み上げる途中で遮られていましたが、その内容はざっくりこのようなものです。
一、将軍家が諸大名に手紙を出す時は、信長の検閲を受けて添状をつけること。
一、これまで幕府が出した命令はすべて白紙とし、改めて(信長の意にそう形で)出し直すこと。
一、将軍家が恩賞として与える土地が不足した場合は、信長の領地であっても与えてよい。
一、将軍家に対する意見などは、すべて信長が受け付け、道理に基づいて処断する。
一、天下が治まった以上、将軍家は天皇陛下や皇室に対する奉仕や支援に勤めること。
あくまで信長は将軍家の下につきながら、政治の実権を掌握し、時には指示さえ出すような内容も含まれていました。
幕府の権威を楯に、逆らう者を片っ端から粛清する。劇中ではそんな信長の横暴さが描かれていましたが、近年の研究では一概にそうとも言えなかったようです。
義昭と信長が決別した結果から逆算して、信長が一貫して横暴だったように描かれやすいものの、実際には微妙な政治的緊張や駆け引きがあったのでした。
藤戸石を斬りつける義昭
あくまで「自分の意思」として信長の要求を受け入れ、幕臣たちの怒りを鎮めた義昭。しかしその内心は煮えくり返っていたようで、信長が献上してくれた藤戸石を狂ったように斬りつけます。
そんなことをすればどんな名刀も折れてしまいますが、我に返った義昭は光秀に懇願しました。
「刀の使い方を教えてほしい。わしは強くなりたい」
実際には本圀寺の変で武勇を奮った義昭ですが、本作では刀の使い方も満足に知らない「お飾り将軍」という設定です。
義昭の切なる思いに心打たれた光秀。今作における本能寺の変(信長暗殺)は、義昭黒幕説が採用されるのかも知れませんね。
