『豊臣兄弟!』史実とドラマから戦国最強の肝っ玉母ちゃん・なか(坂井真紀)の人物像と生涯を考察:5ページ目
荒波を生き抜き“天下を育てた母”
なかは、軍を率いたわけでも、政治を動かしたわけでもありません。それでも、戦国の荒波を生き抜き、二人の息子を支え続けたその姿は、まさに“天下を育てた母”と呼ぶにふさわしいかもしれません。
ドラマのラスト、「あんたらはあの太陽のようにおなり!」と朝日を指差し、兄弟に告げるなか。
“大名でも将軍でもない、それ以上だ!手の届かない不動の存在を目指せ!”とばかりに、太陽を見上げる兄弟、母姉妹、希望に満ちた明るい表情です。
まだ、手柄も立てず城も持たず、地位も名誉もまったく「無」の状態だからこそ持てる、希望だといえるでしょう。この先に待ち受けている史実がどういうものであったとしても。
母は、兄弟を産み育て見守り続けた。
姉は、その栄光に寄り添い、愛する人々をすべて失った。
妹は、その栄華のために差し出された。
ドラマでは、そんな激動の運命が、これから母と姉妹を待ち構えています。
もし、なかが今、自身の運命をひとことで語るとしたら、
「私は、たいしたことはしていませんよ。ただ、あの子たちが帰ってくる場所を、残していただけです」
と、いうかも……。
“坂井真紀さん版なか”の明るく優しく、ちょっとすっとぼけているようで懐の大きそうな肝っ玉かあさんぶりをみていると、そんな風に想像してしまいました。
最後に
今回の記事では、『豊臣兄弟』に関わる個性的でキャラクターの立った周辺の女性たちの中から、兄弟を産み育てたかあちゃん・なかを考察してみました。
テンポよく進んでいく今回のドラマでは、激動の時代を生きる周辺の女性たちが、どのようにドラマティックに、史実と創作を織り交ぜて膨らませて表現されていくのが、楽しみです。
また、姉妹、恋人、妻、側室ほか、関わっていく個性的な女性たちを考察していきたいなと思います。

