『豊臣兄弟!』史実とドラマから戦国最強の肝っ玉母ちゃん・なか(坂井真紀)の人物像と生涯を考察:3ページ目
坂井真紀さんの “肝っ玉母ちゃん”像は史実に近い?
1話、第2話のドラマで描かれているなかは、明るく快活で、豪快です。
初回では、野盗に襲われ暴言を吐かれてもポジティブに姉妹を励まし、食料が残り少ないのに娘のあさひ(倉沢杏菜)に「お腹すいた〜」とせがまれると「じゃご飯にしようかね」と言って、姉のとも(宮澤エマ)に怒られてしまう。そんな、おおらかで、細かいことはまったく気にしなさそうな、かあちゃんでした。(とも姉が、厳しくなるのもわかるような気が……)
2話では、小一郎に、「藤吉郎は、お前の病気を治す薬代を手に入れるために盗みを働いたんだ」と言い、兄を助けてあげなと旅立ちの背中を押します。
けれども、その話は嘘。必要であればサラッと嘘をつくのは、いかにも藤吉郎の母だな〜と思わされました。もちろん、ふざけたわけではなく嘘で背中を押してあげないと、家族のためにやりたいことも諦めてしまう小一郎のことを、おもんばかってのこと。
「行っておいで!」と子を送り出す嘘は、母親ならではの愛を感じる場面でした。
現代ドラマのようにも感じるストーリー展開ですが、“史実の空白”を踏まえるならば、この人物像は意外ではないようです。
弱い立場に置かれた戦国女性にとって、嘘、冗談、強がり、状況に応じて利かせる機転などは、身を守って生き抜くための武器だったはず。
“坂井真紀さん版なか”は、史料に残らない感情や振る舞いを想像してみると、「もしかしたら、本当にこんなかあちゃんだったかもしれない!」というリアリティを持たせた人物像だと感じました。
