【べらぼう】最終回ラストの“拍子木オチ”、まさかの史実だった!蔦屋重三郎の実際の最期を伝える墓碑:2ページ目
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蔦屋重三郎の名を受け継いだ者たち
かくして世を去った蔦重。劇中では手代のみの吉(中川翼)が二代目を継ぐことになりました。実在していた二代目蔦屋重三郎は勇助という名で、初代の婿養子として蔦屋の名跡を受け継ぎます。
その後、蔦屋重三郎の名は五代目・明治初年まで受け継がれました。
- 二代目:勇助。葛飾北斎の抜擢や、歌麿との関係回復に尽力。
- 三代目:祐助。二代目の実子、吉原細見の出版権を手放す。
- 四代目:三亭春馬。戯作者として活躍するも板元は廃業。
- 五代目:喜多川竹吉。小売本屋として明治初期まで蔦屋耕書堂を継続。
いずれも初代を越えることはできなかったようで、いかに蔦重が偉大な存在であったかがうかがえますね。
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終わりに
今回は大河べらぼう最終回で視聴者の話題となった「拍子木オチ」について紹介してきました。
夏くらいからずっとロス状態で追い駆け続けてきたものの、江戸一の戯け男らしい最期ぶりに、少し気が楽になった方も少なくないのではないでしょうか。
少し難解だったり、馴染みのない時代だったりで視聴率は今一つだったようですが、実に味わい深い作品だったと感じています。
また江戸時代中期~後期を舞台にした大河作品を、世に送り出してほしいですね!
※参考文献:
- 安藤優一郎『蔦屋重三郎と田沼時代の謎』PHP研究所、2024年7月
- 今田洋三『江戸の本屋さん』日本放送出版協会、1977年10月
- 鈴木俊幸『近世文学研究叢書9 蔦屋重三郎』若草書房、1998年11月
- 『蔦屋重三郎と天明・寛政の浮世絵師たち』浮世絵太田記念美術館、1985年2月
- 『東京人2025年1月増刊特集 台東区で旅する 蔦屋重三郎と江戸文化』都市出版、2024年12月
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