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『べらぼう』歌麿と蔦重、“二人の男の業と情”因果の果てに「写楽」の絵が誕生!?史実を元に考察

『べらぼう』歌麿と蔦重、“二人の男の業と情”因果の果てに「写楽」の絵が誕生!?史実を元に考察:3ページ目

一本とられた松平定信

権力にモノを言わせ、蔦重を強引に仇討ちプロジェクトへ引きずり込んだ松平定信(井上祐貴)。

蔦重を広報担当?に任命した上、浄瑠璃&役者絵プロジェクトに許可を出しました(ふんどし野郎が、えっらそうに!)。

まるで上司のように振る舞う定信に対して、蔦重は「費用(かかり)を下さい」と請求。定信は「自分で何とかしろ」と譲りません。

蔦重「あいにく、質素倹約のあおりで身上半減を食らってしまいまして……ねぇ?」

定信「商人のくせに商いもできんのか。江戸一の利者も、過去の栄光か」

蔦重「それなら、商いの上手い本屋に頼めばどうですか?」

定信「脅しのつもりか?」

蔦重「滅相もない……こちら吹けば飛ぶような本屋ですから、資金繰りが厳しくて、つい愚痴の一つもこぼしちまいますよね」

それはそうと……この「仇討ち」、ちゃんと奉行所に届出をしていますか?

当時「仇討ち」をするのであれば、奉行所へ事前申請するのがルールでした。よもや越中守様ともあろうお方が、ルール違反の「仇討ち」をなさろうはずが……。

ここで一本とられた定信は、渋々金子を用意しました。画面を見たところ小判が14束、1束が25枚=25両だから、合計350両。

現代の貨幣価値(1両≒5万円と概算)で、ざっくり1,750万円ほどになります。これなら春町先生たちへの香奠代としては十分でしょうか。

4ページ目 一橋の血筋を全国へ……一橋治済の野望

 

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