
気になる唐丸の過去と今後…【大河ドラマべらぼう】2月2日放送回の振り返り&解説
『雛形若菜』の一件で悔しい思いをして以来、何とか板元になれないものか思い悩む蔦屋重三郎(横浜流星)。その相方である唐丸(渡邉斗翔)は怪しい浪人につきまとわれ、ついに店の銭を持ち逃げしてしまいました。
当代一の絵師に育て上げたかったのに……しかし悔やんでも始まりません。分からないなら明るく楽しい未来を想像しよう……それがわっちらの流儀と花の井(小芝風花)に励まされます。
この主人公とヒロインの距離感がいいですね。こういうのを、ソウルメイトと言うんじゃあないでしょうか。
気を取り直して蔦重は、鱗形屋孫兵衛(片岡愛之助)のお抱え改として、本屋の暖簾分けを目指すことになります。
一方で秩父の鉱山経営に行き詰まった平賀源内(安田顕)は窮余の策で炭の生産に活路を拓いたのでした。
そんな具合であっという間に過ぎ去った「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第5回放送は「蔦に唐丸(からまる)因果の蔓(つる)」今週も振り返っていきましょう!
お江戸の同業者組合・株仲間とは
商売を営む権利を株といい、同業者が連携して新規参入の障壁を設けた株仲間。享保の改革以後、田沼意次(渡辺謙)らが奨励して、商業を発展させたことで知られています。
新規参入を阻むだけでなく、粗悪な商品やサービスを防いで品質を維持する目的もありました。
幕府が公認した株仲間を御免株、自主的に結成した株仲間は願株と呼ばれます。
運上金(通常の課税)に加えて冥加金(自主的な追加納税。もちろん見返りあり)も入り、幕府の貴重な収入源となったことでしょう。
この株という概念は現代にも受け継がれ、例えば相撲部屋の親方株や企業の株式などにその名残が見られます。