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「鎌倉殿の13人」今回は畠山重忠の勝利!組み伏せられた義時に突きつけられる刃…第36回放送「武士の鑑」振り返り

「鎌倉殿の13人」今回は畠山重忠の勝利!組み伏せられた義時に突きつけられる刃…第36回放送「武士の鑑」振り返り:4ページ目

次週、第37回放送「オンベレブンビンバ」とは?

「次郎は決して逃げようとしなかった。逃げるいわれがなかったからです。所領に戻って兵を集めることもしなかった。戦ういわれがなかったからです。 次郎がしたのは、ただ己の誇りを守ることのみ」

「検めていただきたい。あなたの目で。執権を続けていくのであれば、あなたは見るべきだ!」

そう重忠の首桶を突きつけた義時から逃げるように立ち去る時政。自分で殺させた者の死にも向き合えぬ者に、執権の資格はありません。

(それに引きかえ、涙をこらえて重忠討死の報告を受け止めた実朝、そしてかつて全成の首級を見届けた頼家は偉かったですね。やはり義経の首級に泣いて詫びた頼朝の息子たちです)

次週の第37回放送「オンベレブンビンバ」。意味不明なサブタイトルに早くも諸説が飛び交い、重忠の死を悲しむ余韻を与えません。

重忠の死によっていよいよ時政・りく(演:宮沢りえ。牧の方)夫婦が追い詰められ、京都にいる平賀朝雅(演:山中崇)を担いで謀叛を起こす……いわゆる牧氏の変が勃発します。

この一件で鎌倉を追放され、政治の表舞台から去って行く時政夫婦。一説ではサブタイトルのオンブレブンビンバはイタリア語(フランス語?)で「子供の影」とか。影が何を意味するのか、来週の答え合わせが楽しみですね。

予告画面の楽しげな北条ファミリーの団欒風景は、きっとそれが最後となることを示唆しています。

第1回放送からずっとチャーミングなお父さんとして北条家を引っ張って来た時政の退場。寂しいけれど、しっかりと見守っていきましょう(出家した坊主頭の時政をちょっと楽しみにしています)。

※参考文献:

  • 清水亮『中世武士 畠山重忠 秩父平氏の嫡流』吉川弘文館、2018年10月
  • 貫達人『人物叢書 畠山重忠』吉川弘文館、1987年3月
  • 細川重男『頼朝の武士団 鎌倉殿・御家人たちと本拠地「鎌倉」』朝日新書、2021年11月

トップ画像: 鎌倉殿の13人 公式ページより

 

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