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「鎌倉殿の13人」今回は畠山重忠の勝利!組み伏せられた義時に突きつけられる刃…第36回放送「武士の鑑」振り返り

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実朝の自責と稲毛重成の末路

前回、時政に騙されて下文に花押を書いてしまった実朝。その内容が畠山討伐と知って後悔し、自分の非を認め責任を感じてしまう14歳の姿に胸を打たれてしまいます。

また戦後の論功行賞においては母・政子(演:小池栄子)らへ一任することを決定。乳母の実衣(演:宮澤エマ。阿波局)が猛反対したものの「私は、未熟だ」と政子らに賛同。

14歳で自分を未熟だと受け容れる姿が本当に健気でした。我が身に置き換えても、14歳の時にここまで立派な振る舞いはとれないものです(何なら不惑を過ぎた現在だって微妙です)。

一方、重忠の潔白によって批判が集中しつつあった時政は、義時と謀って婿の重成に罪をかぶせました。政子が「(小四郎は)恐ろしい人になりましたね」と言うのもうなずけます。

北条に逆らった重忠が滅ぼされ、北条に取り入った重成はトカゲの尻尾切りで粛清。もし重忠があの場で折れていたら、遠からず同じ末路を辿ったことでしょう。

それに比べれば、目がピクピクしたくらいでつつがなく引退できた足立遠元(演:大野泰広)は幸せ者。ですが、まったく重きを置かれていないと言われると「それはそれで……」と、ひとときの含み笑いをもたらし退場していきました。

話を戻して八田知家(演:市原隼人)が「実は畠山討伐は稲毛のせい」と噂を流し、憤った長沼宗政(演:清水伸)らでしたが、いざ重成の処刑に際して姿を見せない時政に怒りの矛先を変えます。

かつて上総介広常(演:佐藤浩市)が暗殺された時、それを命じた源頼朝(演:大泉洋)はちゃんと広常の面前に現れてその死を見届けたというのに。

そして梶原景時(演:中村獅童)の比ではない数の弾劾署名が集まったことで、時政は引退を迫られるのでした。

「やりおったな、見事じゃ!」

義時に謀られた悔しさと、息子の成長を喜ぶ父の気持ちの相まった表情が実に絶妙。次第に追い詰められていく者の狂気も感じさせます。

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