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「どうにかなろう」じゃ日本が滅ぶ!今こそ伝えたい幕末の名臣・小栗上野介の生き様と名言【下】

「どうにかなろう」じゃ日本が滅ぶ!今こそ伝えたい幕末の名臣・小栗上野介の生き様と名言【下】

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「どうにかなろう」じゃ日本が滅ぶ!今こそ伝えたい幕末の名臣・小栗上野介の生き様と名言【上】

いつの時代も憂国慨世(※1)の士はいるものですが、そういう人物に対して水を差す者も少なくありません。「しょせん君一人が何をしようがすまいが、結局この世はなるようにしかならないよ」「そん…

時は幕末、滅びゆく幕府をどうにか建て直し、日本国の未来を切り拓くべく外交に財政に活躍した名臣・小栗上野介忠順(おぐりこうずけのすけ ただまさ)

志半ばにして惜しまれながらも斬られてしまった忠順ですが、ここでは横須賀製鉄所や財政・軍事改革など、多くの業績と共に彼が遺した名言を紹介したいと思います。

「幕府の命運に限りがあろうと、日本の命運に限りはない」

これは製鉄所の建設中、佐渡奉行の鈴木兵庫頭重嶺(すずきひょうごのかみ しげね)のからかい?に対して返した言葉です。

さぁ幕府の海軍力強化だと言って始まった製鉄所の建設ですが、当然ながらその完成には年単位の歳月がかかります。

「多額の費用を投じたところで、製鉄所が出来る頃には当の幕府が存続しておるかわからんな(笑)

それでは本末転倒かも知れませんが、忠順にはもっと大きなビジョンがありました。

自分が提言し、総力挙げて進めているこの事業は、幕府のためとか、薩長藩閥のためとか、そんな小さな視野ではなく、日本国の命運を切り拓く力となる。

己の利害損得を越えて公益に供する誇りと、国家百年の大計に与(あずか)る自負を持てばこその台詞と言えるでしょう。

2ページ目 滅ぶからと幕府を見捨てるのは、武士の振舞いではない

 

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