「国葬」って何?戦前・戦後の違いとその歴史、これまで国葬で弔われてきた人たちをチェック!
戦前の国葬
日本には明治時代以降、国に大きな功績を残した人を、国が追悼する「国葬」という儀式があります。
実は戦前は国葬に関する法律があったのですが、戦後は廃止されたので、同じ「国葬」と言っても戦前と戦後では少し内容が違います。
そんなことも含めて、今まで国葬が行われた人たちには誰がいたのか、見ていきましょう。
まずは戦前の国葬の歴史から見ていきましょう。
戦前に国葬が行われた人としては、右大臣の岩倉具視や陸軍大将の有栖川宮熾仁親王、内閣総理大臣経験者である伊藤博文、山縣有朋、松方正義、西園寺公望など29人います。
一方戦後になると、ご存じの通り吉田茂ただ一人です。
国葬の費用は全額を国が負担するため、やたらめったら国葬になるわけではありません。また、戦前の日本には国葬令という法律が制定されており、国葬の対象者は最初から決まっていました。
それによると、まず第一に国家に大きく貢献した人物であること。さらに旧・薩長藩主であることや、太政官制における大臣経験者、首相や元帥の経験者などが対象でした。
戦後、この法律が廃止されたことで、国葬の件数は一気に減りました。