怖い、怖いって!江戸時代のおもしろ看板、この髪の毛垂れてる看板は何?:2ページ目
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江戸っ子が楽しんだおもしろ系看板
江戸には実に様々な看板がありました。障子に店の名前と店主の名前などを大きく書き入れた障子看板。屋根に立てた屋根看板。お店の正面に置いてアピールする置き看板。
電柱のような太い柱に趣向を凝らした彫物などを施した看板を掛けた建て看板。掛け看板に関しては、文字で〇〇屋と説明するオーソドックスな掛け看板もあれば、一目見るだけでどんな商品を扱う店か分かるように商品のかたちをかたどった掛け看板もあります。
上の図は足袋屋の掛け看板です。看板自体が足袋のかたちをしているので、文字がなくても遠くからでも一目見れば足袋屋さんだな、と分かりますよね。
一方、かもじ屋、かずら屋(付け毛、かつら屋)の看板はこちら。
いやいや、髪の毛垂れてるの怖い怖い!思わず突っ込んでしまいます。こんな風に毛を垂らしたりちょんまげをかたどったりした看板を一目見れば、思わずエッ!と立ち止まってしまうこと間違いなしです。
江戸の町はこういった創意工夫を凝らしたおもしろい看板によって、ますます賑やかに彩られていたのですね。
参考文献:三谷一馬「江戸看板図聚」中公文庫
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