『豊臣兄弟!』織田信澄は“過去からの刺客”!本能寺の変へ導く、業の深い兄弟の絆と信長・光秀の悲劇:5ページ目
豊臣兄弟の「愛ある行為」が信澄を野に放った
本能寺の変の理由として、「豊臣秀吉黒幕説」があります。
根拠としては、信長の死で最も利益を得て天下人となったから。
また、備中高松攻めをしていたのに一報を受けてから「中国返し」といわれるマッハの速さで京都に戻ったこと(事前に知っていたのでは?という推測)などが理由です。
もちろん、決定的な史料や証拠などはないようです。
ドラマ内では秀吉と秀長は、羽柴ファミリー陽キャパーティーを開き信長を笑わせることに成功、それに乗じて「信澄を許してほしい」と懇願ました。
信長は激怒しますが、寧々(浜辺美波)を筆頭に、あまりの羽柴女性陣営の破天荒さにばかばかしくなりふと肩の力が抜けます。
自分に向けられるまっすぐな「愛情」には弱い小栗ノブ。「上様大好き」攻撃に破顔一笑、酒飲み勝負で「秀吉が勝てば信澄を許す」と譲歩します。
倒れるまで飲んだ信長は秀吉に負けますが、翌朝、長浜城の天守で空を見上げながらすっきりとした表情を見せました。
「信澄に信勝をみていた、自分の目が曇っていたのかも。よくわしを諌めてくれた」と、素直に秀吉に礼をいいました。
安土城に戻り寝転びながら思い出し笑いをして「結局、あやつらの思い通りになってしまった」という信長と、「あの家のものはことごとく人たらしじゃ」と笑うお市。
「おかげで、楽しいひとときであった」と、心からうれしそうに笑いうノブが切なかったですね。これが最期の笑顔。
まっすぐな豊臣兄弟の絆と愛で、弟へのトラウマの呪縛から自由になったというのに。
結局は、信長の勘は当たっていたのに、よかれと思った豊臣兄弟の懐柔策のせいで、信澄という「弟」の無念を引き継いだ刺客は野に放たれてしまったのです。
このドラマのベースに流れる『兄弟の絆』という観点から、織田信澄を黒幕扱いして描く……この流れはかなり面白い脚本だなど思いました。
幸せな場面から一気に地獄になるのが大河
信長に「よき侍になりおったわ。」と言われ、感無量で涙した秀吉。
愛してやまない上様を救うために行った自分の行為が、「刺客信澄を野に放つ」結果になったと知ったら。
「織田家のために」と上様の疑いを諌めたものの、上様の疑いのほうが正しかったと知ったら。
秀吉の心理状態はどのようになってしまうのでしょうか。
幸せな場面から一気に地獄に突き落とすのが大ドラマ。
来週の『本能寺の変』は、もっと先にしてほしいと願いつつ(大河ドラマはいつもなのですが)これからどのような物語が紡がれていくのかしかと見守りたいと思います。
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