「江戸時代=女性が抑圧された時代」は嘘?幕末の“出合茶屋”と未亡人の自由から見えてくる意外な性意識:2ページ目
未婚と既婚
江戸時代の性意識を考えるうえで、見逃せないのが未婚女性と既婚女性の違いです。両者は、社会から求められる行動が大きく異なっていました。
未婚女性には比較的広い自由があり、未婚の母も一定数存在しています。さらに、女性からの相談を受ける医師が繁盛していたという記録も残されています。
ところが、結婚すると事情が変わります。既婚女性には厳しい貞操が求められたのです。その背景にはイエ制度と、子どもを家の財産とみなす考え方がありました。
つまり、女性の性は個人だけの問題ではなく、家や血筋を維持するために管理されるものでもあったわけです。
ただし、夫と死別した女性は、この制約から外れる場合がありました。喪の期間を終えると性を管理する夫がいない立場になったのです。
未亡人は家の中で一定の権限を持つこともあり、再婚を望んで積極的に行動する例も記録されています。若い男性に性教育的な役割を果たしたという話まであります。
こうして見ると、江戸時代の女性が一律に強く縛られていたとは言えません。未婚女性はもちろんですが、未亡人には思った以上の自由が存在していたのです。
