朝ドラ【風、薫る】“観察する看護”でりんが見抜いた千佳子のSOS…「明治のナイチンゲール」誕生の兆し:2ページ目
「気持ちはわかります」で感情を逆撫で
直美いわく「心に触れる看護」ができるりんは、千佳子が胸に秘めている辛さや悩みを察知した様子。
担当看護婦となり千佳子に挨拶をしに行きますが「お引き取りください」と“けんもほろろ”な態度で扱われます。けれどもめげることなく、堂々と「看護婦は女中ではない」ことを説明し、衛生的かつ快適に眠ってもらうために、シーツをきれいに敷くことも仕事の一環であると実践して見せます。
そして、トレインド・ナースとして当然の仕事、食事の内容の確認、バイタルチェック、「お通じ」の様子を聞きますが、「無礼者!恥を知りなさい」と言われてしまいます。
帝都医大病院ともあろうものが、看護婦見習いが体調などの「問診」をすることを患者に伝えていない。いかに、大病院でもこの時代「看護」という認識がないのがわかります。部屋を追い出されたりんを見て、先輩の看病婦のおばさんは「見習いが追い出されていたよ!イヒヒヒヒヒ」と喜ぶようなレベルです。
患者さんと同じ気持ちになってみようと、「奥様のお辛い気持ちはよくわかります」と言うりん。けれども、「気持ちは分かるとか、たやすく言わないで。思い上がらないで」と激怒させてしまいました。
患者からすると、健康でこれからも未来が続くように見える人から、「気持ちが分かる」とは言われたくないもの。
患者を怒らせて悩むりんは、「私たちは、友人でも家族でもない。仕事だったら、患者さんと同じ気持ちではだめなんじゃない?看護婦としてわかるように務める。」と直美に言われ、何かが見えてきたようです。
直美のこの「近代的な職業観」、モデルとなった井上雅を想像させます。
