朝ドラ『風、薫る』梅岡女學校のモデル「看護婦養成所」とは?りんと直美が目指したトレインド・ナースを史実から考察:4ページ目
トレインドナースは高収入だった!?
ちなみに、ドラマでは、「新創設の養成所に通えば、2年在学でナースになれ、入学金は無料、授業料は月50銭、寮生活は3食込みで1円。給料は米国では30円くらい」と捨松が説明していましたね。
「30円」という金額に、マッチ箱工場で働いていた直美は「工場で働く3年分!」と驚いていました。
当時、月収の目安は、男性労働者は3円〜5円、小学校教員は8円〜15円、中級官吏は10円〜20円くらいだったので、トレインドナースの約30円はかなりの高収入。
看護の仕事が大変なこともありますが、まだ西洋医学の導入期なので人材不足であること・教育を受けた女性の看護婦という存在は初めてなので希少性が高いこと・上流階級や外国人などと関わるとなどが理由で報酬はよかった……といわれています。
一般的な庶民の一月の生活費は1円〜3円くらいだったそうなので、トレインドナースの月30円の収入は、人生を変えるレベルの給料だったでしょう。
りんにしても直美にしても、「結婚して夫次第の人生に甘んじる」ような生き方をするのではなく、一人でも(シングルマザーでも)自分自身の『This is My Life』を生きるには、十分な収入は大切ですよね。
優秀でも感情的になると泣き虫だった大崎和
桜井女学校は、1890(明治23)年9月9日、新栄女学校が合併し校名を女子学院とします。初代院長としてユニークな取り組みを行ったことで知られる矢嶋楫子が就任しました。この後、矢嶋は1913(大正3)年まで女子学院の院長を務めることになります。
現在、女子学院の公式サイトでは、『特設サイト 大関ちかの歩みをたどって 日本のナイチンゲールと呼ばれて』にて、大崎和の略歴や支えた人々、桜井女学校のことなどを丁寧に紹介しています。
同サイトによると、大関和は医師と渡り合う知識と技術を持つ人物で、「いつか日本のナイチンゲールになる」と評されていたそうです。
興味深いのは、非常に優秀な女性なのに、ピンチになると恩師のところに飛んで行ってはボロボロと大粒の涙を流して訴えていたそう。
「これじゃあ、ナイチンゲールではなく“泣キチン蛙”だ」とたしなめられる、感情的な一面もあったとか。
なんとなく、今の表情豊かな一ノ瀬りんを彷彿させるエピソードですね。普段は穏やかで柔らかい雰囲気ながら、「これ!」と決めた途端にいきなり猪突猛進に行動するところは、もしかしたら似ているのかも。
最後に
ヒロインたちは、これからいろいろな想いを胸に抱えた同級生たちや医師、病人などに出会い、新しい困難や経験を積んでいくのでしょう。
素直で感情で動くところもあるりんと、現実的で冷静な直美。どのように距離を縮めていくのか……ある意味真逆な二人はいいパートナーになっていきそうですね。
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