『豊臣兄弟!』いずれ訪れる悲劇…戦国一の美女・お市(宮﨑あおい)登場!願いの鐘に託す姉・妹の祈りを考察:4ページ目
兄弟の無事を祈って鳴らされる鐘の音は届く
侍になり力を持ちたいという思いが強くなっていく小一郎に、母なか(坂井真紀)は、藤吉郎が盗みを働き村を出て行った8年前の話をします。
「あんたが熱を出したので、藤吉郎が薬を手にいれるために金を盗んだんだ。今度はあんたが兄の役に立ってあげな」と。
明け方、登ってくる朝日を見て「あんたらはお天道様みたいにおなり」と兄弟を励ます母。侍になり偉くなると小一郎は決意します。(秀吉は「母親に日輪(太陽)が飛び込んで生まれた」「日輪の子」の逸話を表現したのではないでしょうか)
眩しく輝く太陽を、手をかざしながら見上げる豊臣母・兄弟姉妹。けれど、光が強くなればなるほど影は濃くなっていくもの。この先を考えると、そんなことも思ってしまいます。
そして、小一郎は、ようやく初恋の人・直にプロポーズ。(直の婿殿は野盗に襲われたときに、一目散に逃げてしまったとか)
今までひっそりとカメの中に貯めていた小銭を、直の父親・坂井喜左衛門(大倉孝二)の元に置き村を出て行きました。
喜左衛門が、「こんなはした金で!」と怒って「この盗人兄弟が〜」と吠える場面では笑ってしまいました。
愛しき直、兄の藤吉郎とともに、故郷の村を後にする小一郎。彼らの背中に鐘の音が届きます。
母なか、姉とも、妹(倉沢杏菜)が鳴らす寺の鐘。実は、“薬の話”は母の作り話でした。そうでも言わないと、小一郎は家族を心配して出て行きそうにもなかったからです。
「たっしゃでな〜!藤吉郎!小一郎!」と言いつつ、笑いながら勝手に、鐘を何度も何度も鳴らす(了雲和尚(田中要次)に怒られながら)母と姉妹。
「願いの鐘じゃ!」と、嬉しそうに頷く小一郎。
家族の無事を祈るのは戦国の姫君も、貧しい村の庶民でも身分は違えども同じ……そんなことを感じた場面でした。
