『べらぼう』本は総合芸術!壮大な夢噺のラスト飾る“屁”の大合唱!爆笑と号泣の賑やかな最期【後編】:3ページ目
太田南畝(桐谷健太)には「とびきりめでてえ『狂歌集』をお願いしたい。」と頼みます。「日の本中から狂歌を集めて、めでてえ狂歌集を作る。国をあげてめでてえ正月を呼び込む。」という案に「脚気がいたたまれなくなって逃げ出すようなな!」どんな時でも明るい南畝です。
勝川春朗(葛飾北斎/くっきー!)には、狂歌集の景色の絵を依頼。「音が聞こえるような絵にしたい」「春郎は、音を頼りに描いていくといいと思うぜ。」その絵師の個性を見抜き本人の才能が光るように導く、さすが名プロデューサーだなと改めて感じました。
朋誠堂喜三二(尾美としのり)には蔦重が書く黄表紙の手伝いを。こんなこと前にもありましたね。「恩が恩呼ぶ、そんな話がいい」という言葉を残した瀬川(小柴風花)の気持ちに応えるべく蔦重自体が筆をとった『伊達模様見立蓬莱』。
相変わらず、「あんだけ戯作出しても上手くなんないやつがいるんだな」と、頭から全部書き直しをさせられます。
こんなひとときは、病のことを忘れられたでしょう。そして、蔦重の思いを受け止めた、さまざまな書ができあがったのでした。


