【べらぼう】一橋治済の罠にはまった田沼意次と蔦重が迎える運命の時「天明の打ちこわし」勃発!:4ページ目
貧民に化けて大衆を煽る二人
何とか田沼政権を崩壊させようと、一橋は丈右衛門だった男(矢野聖人)と組んで猿芝居を打ちました。
「米がなければ犬を食え」
丈右衛門だった男に見覚えのある蔦重は、その策に陥らぬよう新之助を宥めるものの、とうとう新之助はキレてしまいます。
「お上のお考え、しかと受け取った」
もはや話し合いは無駄と判断し、武力蜂起を決断したのでしょう。
何とか止めようとした蔦重は袋叩きに。この光景、第1回放送以来かも知れません。
「俺は、ふくと坊は世に殺されたと思うのだ」
米を売らぬ米屋が罰せられないのは、罰する権力者がグルになっているから。
世の中すべて金ばかり。田沼政権が生み出した拝金主義の御政道に、庶民の怒りは満ち満ちていました。
蔦重が提案した、江戸っ子らしい打ちこわし
困窮する者たちに言葉もなかった蔦重は、我が心のままに打ちこわしを応援します。
モノを盗んだり、人を傷つけたりすれば重罪ですが、火事と喧嘩は江戸の華。
血なまぐさい斬り合いや殺し合いは野暮なお侍さんに任せて、我々はカラッと江戸っ子らしく抗議してやろう。
我々は罪人ではない。ただ世の不正に怒りの声を上げる義をもって、打ちこわしを敢行するのみ。
勿視金可視萬民(カネをみるなかれ、万民をみるべし)
為世正我々可打壊(世を正さんため、我々は打ち壊すべし)
新之助の義憤が、白い幟に雄々しく大書されました。
かくて世の腐敗を打ち壊したい民衆の怒りが、天明の打ちこわしの幕を開けたのです。
第33回「打壊演太女功徳(うちこわし えんためのくどく)」
打ちこわしが発生し、蔦重(横浜流星)は、意次(渡辺謙)のもとを訪れ、ある策を進言する。一橋邸では治済(生田斗真)が定信(井上祐貴)に、正式な老中就任を告げるが…
※NHK大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」公式サイトより。
時代劇のサブタイトルに現代横文字(エンタメ。エンターテイメント)を入れるセンスが面白いですね。
誰も捕まらず、誰も死なないことを目指した蔦重たち。しかし願いも虚しく、打ちこわしによる死者が出てしまいました。
果たしてどんな結末を迎えるのか、心して見守りましょう。


