【べらぼう】一橋治済の罠にはまった田沼意次と蔦重が迎える運命の時「天明の打ちこわし」勃発!:2ページ目
「百文三合」現代だといくらくらい?
劇中ではどんどん米価が高騰し、最終的には百文で三合まで値上がりしていました。
この百文三合とは、現代の金銭価値でいくらくらいになるのでしょうか。
江戸時代の貨幣価値は諸説あるものの、ここでは一文が約48円とします。
つまり百文≒約4,800円で三合(約450グラム)、一合(150グラム)あたり約1,600円でした。
これを1キロ(1,000グラム)に換算すると、約10,666円となります。
米価高騰が深刻化している令和7年(2025年)の米1キロの単価は約800〜1,000円(新米や備蓄米、外国米などは除く)。
時代による物価事情を補正しても、当時の米価がいかにべらぼうだったかが解ります。
「かたじけ茄子は花までよし」
長屋のみんなに米やら酒を寄付する蔦重。せっかくの好意にもかかわらず、田沼政権時代に成功していることから、やっかみの罵声を吐きつけられます。
そんな中、新之助と交わした
「かたじけ茄子(なすび)は花までよし」
というジョークの意味が気になりました。
茄子は実が美味しいのはもちろん、花も生薬として打撲や肌荒れ、二日酔いなどに効くとされます。
確かに茄子は花までよい(役立つ)のでした。
ちなみに「親の小言と茄子の花は 千に一つの無駄もない」という諺(ことわざ)があります。
これは茄子の花が咲くと、たいてい実がなることから、無駄がないと喜ばれたのです。
お正月の初夢で「一富士二鷹三茄子(〜さんなすび)」と重んじられるのも納得でしょう。

