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大河『べらぼう』身請け後、横領事件に巻き込まれ…実在した花魁「誰袖(福原遥)」が辿った光と影【後編】

大河『べらぼう』身請け後、横領事件に巻き込まれ…実在した花魁「誰袖(福原遥)」が辿った光と影【後編】

【前編】では、総集編「ありがた山スペシャル」で取り上げられた忘れられない名場面の紹介とともに、平賀源内の亡き後、その思いを引き継ぐ決意をした蔦重(横浜流星)と『耕書堂』の新章が幕を開けたことをご紹介しました。

大河「べらぼう」蔦屋重三郎、次の舞台へ!新しい幕開けを飾る桜並木と当代一の花魁・誰袖(福原遥)【前編】

いよいよ、新章の幕開けとなった大河「べらぼう」の7話『乱れ咲き往来の桜』。4月27日(日)は、今までの総集編「ありがた山スペシャル」として、過去の名シーンの振り返りをして評判となっていました。…

瀬川(小芝風花)が残した、本を作るなら「恩が恩を生んでいくめでたい話がいい」という夢を大切に、蔦重が書き上げた(とされる)『伊達模様見立蓬莱』を含む10冊の新しい本を出版した蔦重。PR作戦が功を奏し、耕書堂は大盛況となりました。

そして、3月になると登場する吉原の桜並木。そこで、蔦重は、振袖新造から花魁へと桜のように花開いた誰袖(たがそで/福原遥)に再会します。少女の頃から蔦重が大好きな明るいキャラクターで、新章の新しいヒロインの一人として登場しました。

制作サイドによると、新しいヒロインが、“瀬川とはまったく異なるアプローチ”、で蔦重と関わってくるそうで、相変わらず蔦重は「女性の気持ちには鈍いまま」という設定は変わらないそうです。

瀬川と蔦重の、他の誰も割り込めないソウルメイトの関係のファンだった筆者としては、瀬川はいつまでも蔦重の唯一無二の愛した人でいてほしいと、つい願ってしまうのでした。

さて【後編】では、天真爛漫だったかをり時代も振り返りつつ、実在の人物であった誰袖について探ってみました。

満開の桜に合わせたかのように登場した誰袖

“満開の桜並木”を背後に登場させよう……と、思ったのかどうかはわかりませんが、まさに蕾から花を開いた桜のように、少女から美しい女性へと成長した姿で登場したのが、大文字屋の花魁・誰袖(たがそで/福原遥)。

まさに、蔦重の新しい舞台の幕開けを飾るにはふさわしい華やかさでした。ご存じの方は多いと思いますが、誰袖は少女時代かをり(稲垣来泉)という名前の、「振袖新造(女郎見習い)」として、ドラマの第7回「好機到来『籬(まがき)の花』」から登場しています。

蔦重が次郎兵衛(中村蒼)と歩きながら、「いかに倍売れる『細見』を作るか」に頭を悩ましながら策を練っていたとき。大胆にも、突然背後から蔦重に抱きついたのが、かをりでした。そして、『細見』をたくさん売るなら、「男前はタダってのは?」「細見を持ってきた客が男前ならタダにしたら?」「男前はこぞって細見を買い、男前の客がどっと増えるんしょ」と、大胆な提案をします。

さらに「一目見た時からわかりんした。蔦重とわっちは前世からの縁…」とぐいぐいと迫っていたのも、強烈なキャラで面白かったですね。

2ページ目 将来花魁になる大文字屋の秘蔵っ子「振袖新造」かをり

 

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