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西郷隆盛が説いた、現代でも通用するリーダーの心得『西郷南洲翁遺訓』の現代語訳&用語解説

西郷隆盛が説いた、現代でも通用するリーダーの心得『西郷南洲翁遺訓』の現代語訳&用語解説:2ページ目

『西郷南洲翁遺訓』現代語訳

※わかりやすさ重視のため、直訳ではありません。また訳は一通りでないため、ここで解説した他にもパターンがあります。

政治とは、天のご意志を実現することである。だからわずかであっても私利私欲を挟み込んではならない。

公平公正を旨として道義に適う方法を選び、広く天下から才能ある者を集めて政治に当たらせることこそ、天のご意志である。

天のご意志を実現するためであれば、どれほど高いポジションにあっても、自分より優れた者が現れたらただちに譲るべきだ。

逆にどれほど大きな手柄を立てたとしても、能力のない者に重要なポジションを与えてはならない。

ポジションは能力と人格のバランス重視で与えるべきであり、手柄を立てた者には利益をもって褒美とすべきである。

これを聞いた者の中にこんな質問をする者がいた。

書経(中国古典)に「徳懋(さか)んなるは官を懋んにし、功懋んなるは賞を懋んにする」という言葉がある。

【意訳】徳≒能力と人格を備えた者には相応しいポジションを与え、手柄を立てた者には満足できるインセンティブを与える。

これは能力とポジション、手柄とインセンティブの組み合わせが原則であり、混同してはならないという教えであろうか。

その質問に対して、西郷は「まさしくその通りだ」と喜ばれた。

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