
史実でも蔦屋重三郎とはライバル関係!版元・西村屋与八(西村まさ彦)とはどんな人物だったのか【大河べらぼう】:2ページ目
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蔦屋重三郎を圧倒?浮世絵の発展に貢献
『雛形若菜初模様』をキッカケとして蔦屋重三郎と対立した西村屋与八は、江戸の美人画を制するようになっていきます。
蔦屋重三郎も対抗するため東洲斎写楽(とうしゅうさい しゃらく)や喜多川歌麿(きたがわ うたまろ)を推して世に送り出しました。
しかし西村屋与八も歌川豊国(うたがわ とよくに)や歌川国貞(くにさだ)、勝川春潮(かつかわ しゅんちょう)・葛堂栄隆(かつどう えいりゅう)・鳥文斎栄之(ちょうぶんさい えいし)ら多数の絵師を起用。人材層の厚みで圧倒していく感じですね。
また歌川広重(うたがわ ひろしげ)や葛飾北斎(かつしか ほくさい)の風景画も世に広め、浮世絵の発展に貢献しました。
こうして見る限り、二人の対決はどちらかと言えば西村屋与八の優勢。少なくとも蔦屋重三郎にとって難敵であったことは想像に難くありません。
終わりに
(4)『雛(ひな)形若菜』の甘い罠(わな)
初回放送日:2025年1月26日蔦重(横浜流星)は西村屋(西村まさ彦)と共に、呉服屋の入銀で錦絵の制作を順調に進めるが…。城内では、田沼意次(渡辺謙)による賢丸(寺田心)の養子計画に暗雲が…。
※NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより
その後、西村屋与八がいつまで生きたか、詳しいことはわかっていないようです。
第4回放送「『雛形若菜』の甘い罠」で初登場した西村屋与八、今後も西村まさ彦の好演に期待しましょう!
※参考文献:
- 小林忠ら『浮世絵の鑑賞基礎知識』至文堂、1994年
- 日本浮世絵協会編 『原色浮世絵大百科事典 第3巻』大修館書店、1982年
- 吉田漱 『浮世絵の基礎知識』 雄山閣、1987年
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