男色で女嫌いの将軍・徳川家光の初恋相手はなんと尼さん!尼姿に中性的な魅力を見た?:2ページ目
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転機は将軍への謁見!還俗して大奥へ!
そんな家光に、ある日転機が訪れます。伊勢の慶光院の院主だった参議・六条有純の娘(後のお万の方)が、家光に謁見するのです。
当時16歳くらいの少女だった公家出身の尼を、家光は好きになってしまいます。お小姓を何人もお手付きにしていた家光には、尼姿の彼女に美少年のような中性的な魅力が感じられたのかもしれません。
男色趣味だった家光が初めて女性を見初めたということは、家光を女性に目覚めさせる大チャンス!ということで、春日局はお万の方を還俗させ、髪が伸びるまで田安屋敷に留めた後に大奥入りさせることにしたのでした。
最も家光の寵愛を受けたのに…お万の方に子供が生まれなかったわけ
お万の方が大奥に入った頃、既に大奥には春日局が集めた美女がたくさんいました。
その中でもお万の方は、家光から最も寵愛を受け、おかげで家光の男色趣味も落ち着いたのでした。
家光と大奥の女性たちとの間には、後の四代将軍・家綱、五代将軍・綱吉など6人の子供が生まれます。
しかし最も寵愛を受けていたお万の方との間には、子供はできませんでした。俗説ではありますが、彼女は家光との子供を妊娠する度に、堕胎薬か不妊薬を飲まされていたのだとか。
その理由は、お万の方が公家の出身だったため「皇族や公家の血を引く子供が将軍の座に就いてしまうと朝廷が力を持ってしまう」と懸念されたからとも、御台所・孝子の家と公家同士で争いになることを避けるためとも言われていますが、決定的なことは分かっていません。
そしてお万の方は、大奥を取り仕切っていた春日局が亡くなった後は「春日同様」に奥向きを取り締まることを、家光から命じられます。
初恋の人として家光の寵愛を受けただけでなく、多大な信頼も得ていたのは、間違いないようですね。
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