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虚構だ!『源氏物語』を読んではならぬ…煩悩の嘘を書いた罪で、紫式部は地獄に堕ちてしまった?【前編】

虚構だ!『源氏物語』を読んではならぬ…煩悩の嘘を書いた罪で、紫式部は地獄に堕ちてしまった?【前編】

2024年NHK大河ドラマ「光る君へ」の主人公で、吉高由里子さん演じる紫式部

紫式部にまつわるエピソードは数えきれないほどたくさんありますが、平安〜鎌倉時代にかけて、紫式部は煩悩の創造物である『源氏物語』を書き、人々を惑わせた罪で地獄に堕ちた……という考え方が起こったのです。

どのような背景があったのでしょうか。

平安の大ベストセラーも「虚構だ!」「けしからん!」と炎上…

平安時代としては晩婚だった紫式部は、20代後半で親子ほど歳の離れた藤原宣考(ふじわらののぶたか)と結婚し一女をもうけるも、わずか3年で夫と死別してしまいます。

現代でいうところのシングルマザーとなった紫式部が、その頃書き始めたのが源氏物語でした。夫亡き後、寂しさや不安を慰めるために長い物語を紡ぎ始めた……といわれています。

友人知人の間で評判となり、宮廷にその噂は広がり貴族たちの心も虜にしていった源氏物語

ときの最高権力者・藤原道長の目に留まり後宮に入り、宮仕えをしながら物語を繰り広げ続けていきます。

2ページ目 古来より文学者が詣でた石山寺に7日間籠って執筆を

 

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