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大河ドラマ「どうする家康」史実をもとにライター角田晶生が振り返る 【大河ドラマ予習】武田勝頼が滅亡、恩賞として得た駿河国を、今川氏真に返す?どうする?【どうする家康】

【大河ドラマ予習】武田勝頼が滅亡、恩賞として得た駿河国を、今川氏真に返す?どうする?【どうする家康】:2ページ目

「それがしは今川家の義元・氏真二代にわたってお世話になっており、駿河はかつて今川家の本拠地でした。ちょうど氏真殿が浜松にいるので、この機会に駿河一国を氏真に返還し、今川家を再興させたいと思います。いかがでしょうか」

それを聞いた信長の怒るまいことか。

「あんな役立たずに駿河一国くれてやるなど、猫に小判もいいところじゃ。そんな事をするなら今すぐ返してもらうぞ。戯言も対外にせぇ」

「申し訳ございませぬ」

仮に駿河国を与えたところで、どうせすぐまた奪われてしまうのだから……そう言われては家康も返す言葉がなく、駿河を我がものとしたのでした。

終わりに

かくして三河・遠江に加えて駿河を得た家康。かつての旧主・今川義元が領した三ヶ国を支配する大大名にのし上がります。

やがて同年6月に本能寺の変で信長が横死すると、旧武田領は大混乱に陥りました(天正壬午の乱)。

その機を逃さず家康は甲斐・信濃の平定に乗り出し、たちまち五ヶ国を治めるのですが、やがて中央の混乱に乗じて織田政権を乗っ取らんとする羽柴秀吉(演:ムロツヨシ)と対決することになります。

果たしてNHK大河ドラマ「どうする家康」ではこの物語がどうアレンジされるのか、これから楽しみですね!

※参考文献:

  • 『徳川実紀 第壹編』国立国会図書館デジタルコレクション
 

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